ロカビリージャック

【感想】ロカビリージャック │ 予想を遥かに超える面白さ!年末に現れたダークホース

2019年12月5日

 

2019年を締めくくるにふさわしい最高のミュージカル!

 

『ロカビリージャック』の初日公演を観てきました。ネタバレなしの観劇レポです。

 

HARI
最高に面白かった!

 

ざっくりあらすじ

アメリカの片田舎の冴えないロック歌手のジャック(屋良朝幸)はロカビリー音楽に憧れているが、なかなか芽が出ない。ひどい女癖の彼には”愛”を歌うことができず、聴衆の心をつかむことができないのだった。

歌手としての道に絶望したジャックの前に突如現れたのはなんと悪魔(吉野圭吾)

悪魔は「成功を約束する代わりに、真の”愛”を知ってしまったときお前の命を奪おう」と囁く。スターへの道を夢見て悪魔との契約にのったジャックは約束通りに次々と成功していく。

しかしある日、才能溢れる女性シンガールーシー(昆夏美)と恋に落ちてしまうのであった。

でもこのルーシーは、実は・・・

 

”ロカビリー音楽”とは

”ロカビリー”とは1950年代に誕生した音楽ジャンルのこと。エルヴィス・プレスリーらが牽引しましたが、日本ではあまり馴染みのないジャンルかも・・・?

独特の歌い方とトップにボリュームを出すリーゼント風のヘアスタイルが特徴的。

 

ロカビリー音楽とかどんな音楽かわかんない!という人でも大丈夫です。ロカビリー音楽についての知識ゼロでもストーリーを追う上で全く問題ありません。

 

初日公演感想

予想を遥かに超える面白さでした!

「12月はそこまで話題作の上演がないよな~」と思ってなんとなく確保したチケットでしたが、観てよかった!すごくすごく面白い作品でした。

 

初日公演から物凄い起立スピードのスタオベでした。これはぜひもっとさくさんの人に観て欲しい!

 

 

突き抜けたノリとテンポの良さ

とにかくテンポがいい!!次から次へと派手で見応えのあるシーンが連続します。

切ないシーンは多少あるものの基本的に最初から最後まで弾けたコミカルなシーンなのでハンカチは絶対いらないです。

 

コメディ一辺倒の作品って今まではあまり好きじゃなかったんですがロカビリージャックは最高に面白かった!「頭をからっぽにして楽しめる」という褒め言葉がこれ以上しっくりくる作品ないと思います。

コミカルなのにキャスト全員の高すぎるスキルが発揮されまくっているのでエンターテインメント性が異常に高い。

 

誰でもわかる、誰でも楽しめる作品。予習は一切不要。とにかく今すぐシアタークリエに行くんだ!

 

 

超ハマリ役 !屋良朝幸さんのジャック

今作の主演はジャニーズの名振付師・屋良朝幸さん。

筆者は今回初めて拝見しました。観劇前はどちらさん?ミュージカルの主演できるの?と内心思っていました。本当にごめんなさい素晴らしかったです。

 

もうとにかく作品のイメージ、そして主人公ジャックにぴったりハマってる。初演のミュージカルなので当たり前ですがジャック役は屋良さんしかいません。

初演なのに「ジャック役は屋良さんしかいないでしょ!」と思ってしまうほどの作品への溶け込み方でした

 

なんだろう、普通のミュージカルの場合は出演する役者さんが作品のイメージに徐々に合わせていくと思うんだけど、屋良さんはその逆というか。もはや作品そのものから飛び出てきたみたいな、そんな錯覚になります。

 

コメディ系の作品だから叫ぶようなセリフとか大げさなシーンが多いんですけど、どれだけ大きな声で台詞を喋っても一切耳障りに感じないんですよね。 なんでだろう?コレって結構スゴいことだと思います。

しかも、超激しく踊りながら全く声がブレずにクリアに発声しているし。飛び跳ねてる最中でも一切ブレないしヨレヨレしないの。何者?

振付師としてもお仕事されているので当然なのかもしれませんが、体幹モンスターだ。生まれながらのエンターテイナーだ、アレは・・・

 

もっともっとミュージカル作品に出演してほしい!

いわゆる正当派プリンス系とは違うけれど色んな作品で観てみたい。

 

 

MVPは海宝直人さん演じるビル

海宝直人さんが演じるのは主人公のジャックを支えるマネージャーのビル役。筆者的にはMVPです。とてもとても良い役だった。

 

ちょっとヘタレで気弱な所もあるけど誰よりもジャックの成功を祈っていて、献身的で優しくて、実は結構大胆なところがあって・・・

海宝さんの演じるビル、もう最高ですよ。ネタバレになるので詳細は伏せますがビルは今作で物語の鍵を握る人物です。ビル役が海宝さんだったからこそ、この作品がここまで面白いと思ったのだと思う。

ビルの一挙手一投足をもう一度最初から確認したくてチケット追加してしまいました。もはやヒロインじゃあないか!

 

そして歌声ももちろん素晴らしい。なんか更に歌唱のクオリティが上がっているような・・・

ビルが歌う「I’m proud of you」という楽曲は本作で唯一(?)しっとりとした真面目なバラードです。

自分の才能に自信のないジャックに対して「あなたはスゴいよ!僕の誇りなんだ!」と心の内をひとり吐露するナンバー。終始コミカルの連続の今作の中で一瞬キラっと光ります。

 

この曲があるからこそただのコメディで終わらない”ロカビリージャックらしさ”みたいなほんの少しの哀愁みたいなものが映えるんだと思います。

 



 

やっぱり吉野圭吾はすごい

今回吉野さんはジャックと契約する”悪魔”役です。もう登場から観客の目線を一点に浴びていましたね。だってあの曲で登場するんだもん・・・

悪魔といっても恐ろしい役柄ではなくかなりコミカル&シュールです。映画版クレヨンしんちゃんに出てきそう。

 

吉野さんの真面目な役も好きなんですが、筆者はやっぱり異常なコメディセンスが光る今回のような役が好きですね。

吉野さんがステージ上で華麗に大暴れした後に「あの人なんだったんだ・・・嵐のように去った・・・よくわかんないけどスゴかった・・・」っていうシュールな空気がとても好きなんですよね。

 

詳しく書くとネタバレになるのでこのへんにしますが、これぞ吉野圭吾・・・!という役どころですね。

私はこういう吉野さんが見たかったんだよ!満たされました。

 

 

昆夏美は振り幅最強女優

昆夏美さんはルーシーという正規ヒロインポジションです。屋良さん演じるジャックと恋に落ちます。

 

ヒロインと言ってもかなりギャグ寄りです。ここまで完璧にギャグに振り切れる女優さん昆さん以外にいる?

私は思いつきません。エポニーヌ、マルグリッド、キムを演じてきた女優とは到底思えないギャグセンス。もちろん褒めてますよ!

 

筆者としては、ミュージカル女優さんのギャグシーンって本当に心の底から面白いというよりかは、可愛らしいとかギャグシーンを演じている姿自体が面白いとか、そういった種類の笑いでした。

昆さんってホントにスゴい女優さんだ。『ミス・サイゴン』『レ・ミゼラブル』みたいな超シリアスな作品から今作のようなコメディまで完璧に世界観に溶け込むスキル。

屋良さん演じるジャックと昆さんのルーシーのドタバタが愛おしくてしょうがないよ。

 

そして、愛溢れる印象的なナンバーでは、持ち前の透き通る芯の強い素敵な歌声で締めるところはしっかりと締める。

20代のミュージカル女優さんの中では筆者的にはやっぱり断トツだと思います。

 

 

シアタークリエは新喜劇だった・・・?

もうとにかく頭をからっぽにして楽しめる底抜けに明るい作品です。

「笑えるだけで中身はなかったよね」という感想にはならない理由は、やはり出演者さんの一流のエンターテインメント性のおかげ。

 

笑えるシーンの間やタイミングが完璧だもん。特に後半の裁判所のシーンなんて役者全員でぴったり息を合わせないと到底できない芸当ですよね。

 

終演後に「新喜劇みたいだったね」という声がチラホラ聞こえました。たしかに一言でまとめるなら、超ハイクオリティ新喜劇ミュージカルでしょう!

 

 

まとめ

12月30日までシアタークリエでやってるよ

 

もう一度言います。とにかく観て欲しい!!年末に突如現れた完全なダークホース作品でした。

2019年を締めくくるにふさわしい超ハッピーなハイクオリティミュージカル。

 

HARI
迷ってるなら是非観て欲しい!

 

 

 

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