フランス革命漫画『イノサン』ミュージカル化!
待望のキャスト発表が本日行われました。
原作愛読者兼ミュージカル好きの私がキャストへの正直な第一印象を書きます。
✦追記✦初日公演観てきました
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キャスト
キャスト一覧
マリー=ジョセフ・サンソン:中島美嘉
シャルル=アンリ・サンソン:古屋敬多(Lead)
アラン:梶裕貴、武田航平(Wキャスト)
マリー=アントワネット:小南満佑子
ジャック:荒牧慶彦
フェルゼン:鍵本輝(Lead)
オリビエ:多和田任益
デュ・バリー:貴城けい
アンドレ:前山剛久
グリファン:佐々木崇
ド・リュクセ:林明寛
ルイ=オーギュスト:太田基裕
アンヌ=マルト:浅野ゆう子
ひとりずつ見ていきます!
※マリー=ジョセフ・サンソンとマリー・アントワネットどちらもマリーなので、後者を指す場合は「アントワネット」で統一して記載しています。
マリー=ジョセフ・サンソン:中島美嘉
イノサン musicale
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マリー-ジョセフ・サンソン pic.twitter.com/W3XGaDdasz
説明不要の国民的歌姫。
これは割りと予想通りかなと思います。 原作ファンとのことで原作者の坂本眞一先生と対談されていたり、マリーをイメージした衣装を披露していたり。クールで耽美な印象のある中島さんのビジュアルはマリーぴったり。
マリーといえば、ヒャッハー!な狂った側面だけでなく、哀愁漂う物憂げな側面両方重要なので、どちらも兼ね備えた中島さんいいと思います。
シャルル=アンリ・サンソン:古屋敬多(Lead)
イノサン musicale
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シャルル-アンリ・サンソン pic.twitter.com/dorUUdQO7k
これはちょっと予想外。
本ミュージカルではマリーとシャルルのW主人公ですが原作ではシャルルが一応主人公なので、てっきりミュージカル畑の人になると予想してました。
ただ、Leadと言えば歌唱力・ダンス・ルックスと三拍子揃った実力派グループなので、どのようなシャルルを演じるのか期待大です。
このビジュアルを見る限りでは、なんだかスゴイ健康そうな感じがするけど。
アラン・ベルナール:梶裕貴、武田航平(Wキャスト)
イノサン musicale
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アラン・ベルナール pic.twitter.com/xQTxSsiKDZ
イノサン musicale
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アラン・ベルナール pic.twitter.com/6C3D8uNktH
これもちょっと意外だったかな。
というか注目は配役ではなくて、マリーとシャルルの次に発表されているということがちょっと気になりました。
アランってマリーの中では大きな存在ではあるけど、作中では正直そこまで頻繁に登場するキャラクターではないです。 もしかしてミュージカル化ではマリーとアランの恋模様の要素を強く出そうとしてるのか・・?
アランとの恋愛って正直『イノサン』原作ファンは求めてないよなぁ・・・ 恋愛ものよりも重厚なフランス革命作品として期待したいです。
マリー=アントワネット(フランス王妃):小南満佑子
イノサン musicale
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マリー-アントワネット pic.twitter.com/WLPRsUGCVx
めちゃくちゃぴったりだと思います!
奔放で高飛車なのにかなり人間くさい『イノサン』のアントワネット像に抜群にマッチすると思います。
『ベルサイユのばら』のアントワネットは高潔で生まれながらの王妃として描かれていたり、『1789- バスティーユの恋人たち-』では恋する乙女としての側面が強いです。
がしかし、『イノサン』のアントワネットは"王妃の皮を被った普通の女子"っぽさが強いと思ってます。
小南さんの良い意味での親近感の沸く可憐な女の子っぽさが、高潔すぎない等身大の人間くさいアントワネットを上手いこと表現してくれるのでは!
そして、グランドミュージカル多数経験者なので実力的にも全く申し分ないと思います。
ジャック:荒牧慶彦
イノサン musicale
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ジャック pic.twitter.com/MzP2O8dejV
いわゆるテニミュ出身俳優。
2.5次元舞台を数多く経験されているので『イノサン』の世界にも違和感なく馴染むんだと思います。
ジャックは一見荒くれ者だが中身は情熱的なリーダーというところが魅力かなあ!と思っているので、ぜひ期待したいと思います。
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン:鍵本輝(Lead)
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ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン pic.twitter.com/F9UhNUPNek
シャルルと同じくLeadのメンバー。
Leadのファン層を集客しようとしてるのかな。
長身と甘い端正なルックスなのでフェルゼン役はビジュアルぴったしだと思います。
ただ『イノサン』のフェルゼンはその他のフランス革命作品で描かれるフェルゼン像とはかなり離れたヤバめの奴だけど。
シャルル役の古屋さんと同じくLeadは歌唱力抜群のダンスボーカルユニットなのでミュージカルと親和性高いかもですね。
オリビエ・ルシャール:多和田任益
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オリビエ・ルシャール pic.twitter.com/hhvdky6yZO
多和田さんといえばフランス革命ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』に出演しているので、フランス革命派もうお手のもんでしょ!と、多大な信頼感があります。
現在の活動は2.5次元中心ですが、グランドミュージカルの世界でもぜひぜひ活躍してほしいと思っている役者さんの一人です。
しかしオリビエ、顔含めて全身の半分がぐちゃぐちゃになるけど特殊メイクか衣装で再現するのかな。
デュ・バリー(マリー=ジャンヌ・ベキュー):貴城けい
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デュ・バリー(マリー-ジャンヌ・ベキュー) pic.twitter.com/E2JyQvVLUK
宝塚界からも参戦。
元トップ男役という輝かしい経歴だけでなく、『ベルサイユのばら』でオスカル/アンドレ両方演じているのでフランス革命は百戦錬磨。 抜群のスタイルと美貌の持ち主であるデュ・バリー夫人役。
ルックス面でももちろん素晴らしい配役だし、デュ・バリー夫人は生まれは卑しいけど天が与えた才能を磨いてベルサイユの頂点にまで登りつめたってところが個人的に好きなんですよね。
宝塚のことあまり詳しくないので勝手なこと言ってしまうけど、元男役トップスターなので、頂点を目指して夢を実現させたって意味ではデュ・バリー夫人と大きな共有点かなあと思います。
アンドレ・ルグリ:前山剛久
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アンドレ・ルグリ pic.twitter.com/Q1oD7Zbn3V
いわゆる2.5次元俳優。
奔放なマリーを支える健気な従者。
重要な役柄とまではいえないものの、幼少期から晩年までマリーに引っ付いて周る立ち位置なので舞台上にいる時間は結構長いんじゃないかなと予想。
トーマス=アーサー・グリファン:佐々木崇
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トーマス-アーサー・グリファン pic.twitter.com/0FpP7NUU8e
まず配役よりも、「グリファン元帥の話やるのか....」と思った。
12歳のマリーの処女を奪うシーンだったり、一撃で斬首せずに長らく虐げたり、グリファン元帥周りは結構えぐいシーンが多いよねぇ。
ギロチンで処刑されるシーンはこれまで様々なミュージカルで再現されているし、車裂きや絞首刑は"やっているフリ"ができるので再現可能。
しかしグリファン元帥が死に至るまでは結構長らくエグいシーンが続くので、どうやって再現するんだろうと気になるところ。 配役よりもそっちが気になってしまった。
佐々木さん自体はグランドミュージカル常連のアンサンブルなので安定感がありますね。
というか、グリファン元帥の話やるならマリーの父親ジャン=バチストの登場は必須だけど、キャスト一覧にないのはなぜ??
ド・リュクセ:林明寛
イノサン musicale
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ド・リュクセ pic.twitter.com/QIUAw5lWAO
またしてもテニミュ・2.5次元俳優。
ド・リュクセの話は原作の『イノサン・ルージュ』ではしょっぱなのプロローグ的な役割なので、たぶん最初の15分程度登場してあとはもう出番のない役になるような気がしていた。
が、アランが重要人物として描かれそうな空気があるので、マリーにとって最愛の人を殺した憎き人物としてド・リュクセも原作よりは重要度があがっているのかな。
作中1、2を争うクズなので、ゲスいクズっぷりの演技に注目。
原作に負けないくらいめちゃくちゃムカつく表情してます。
ルイ=オーギュスト(フランス国王ルイ16世):太田基裕
イノサン musicale
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ルイ-オーギュスト(フランス国王ルイ16世) pic.twitter.com/pOGcS3Mm0S
これまたテニミュ・2.5次元俳優。
フランス革命作品ではルイ16世のイメージ像である”ぽっちゃり、臆病、優柔不断"みたいな、優しいけどダメな国王として描かれることが多いです。
しかし、『イノサン』のルイ16世はそんなイメージとはかけ離れた超絶美形なので端正なルックスはぴったりかなぁと。
ただ、どちらかと言うとマリー時代というよりはシャルル時代に活躍した人物なので、マリーが主人公であるミュージカル本作ではあまり大胆な活躍は期待できないかも
アンヌ=マルト:浅野ゆう子
イノサン musicale
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アンヌ-マルト pic.twitter.com/zkkRMBLRL7
この配役めちゃくちゃいいと思う。正直断トツで楽しみです。
血みどろの死刑執行人たちよりも作中何よりも恐ろしいマルトおばあさま。ハッキリ言って作中最恐である。
ド迫力の実力派女優を期待していましたが、正直費用的にも厳しいしあんまり重要な役にはならないのかなぁと予想していました。
良い意味で裏切られた!浅野さんが抜擢したということはマルトおばあさま大活躍の予感...これは期待するしかない。
感想①マリーの人生を追うことが主題になりそう
原作のイノサンは、シャルルが主人公の無印『イノサン』とシャルルの妹のマリーが主人公の続編『イノサン・ルージュ』という2作品に分かれてます。
ただこの配役を見てると無印『イノサン』色はかなり薄いかなと思いました。
マリー12歳の頃に登場するグリファン元帥だったり、マリがー比較的若い頃に登場するド・リュクセだったり。
処刑人に目覚めた幼少期からアントワネット処刑の晩年まで、マリーの人生のタイムラインに焦点を当てた作品になるっぽい。
フランス革命期の処刑人というよりは、マリーという1人の女性の人生の中のとある出来事としてのフランス革命作品になるかな。
感想②圧倒的2.5次元俳優率
全14人のキャスト中で5、6人が2.5次元を中心に活躍する俳優。
たしかに漫画原作だけどちょっと多すぎる。
2.5次元俳優が悪いとは言わないし、2.5からグランドミュージカルに移行していく実力派もかなりいるのでレベルが低いと言いたいわけでもないです。
ただ、かなり好きな漫画なだけあってミュージカル化は期待していたので、もう少し実力派で固めて欲しかったなぁというのが正直な感想。
『イノサン』はたしかに主要人物全員が容姿端麗で、画自体も繊細で耽美な美しさが評判の作品。とはいえ、根底には「フランス革命という血生臭い歴史さえも華麗に表現する」という発想が根底にあると思うのです。
なので、主題はあくまで重厚な歴史ものであって、決して美男美女イケメンパラダイスではないはず。 ただどうしてもこのキャスト一覧をパっと見るとイケメンパラダイス感が否めない。
まあ、実際に観劇すると「ハワァ~~素敵~♡」ってなるんだけどね!
感想③宣伝重視の配役?
キャスト一覧を見ての第一印象。なんというか宣伝重視だなぁと思いました。
"宣伝重視"とは決して、実力もないのに名前だけは売れているタレントの頭首揃えた、という意味ではないです。
様々なジャンルのファン層が注目するキャスト一覧という意味です。
ミュージカル化といえど生粋のミュージカル俳優はごく僅か。一般的な知名度の高いソロ歌手やダンスボーカルユニット。実力女優や人気声優。とにかく多ジャンルで活躍する人たちを取り揃えたなぁと。
もちろん、『イノサン』原作ファンも数多く劇場に足を運ぶことだろうし。良く言えば多様性に溢れた配役。めちゃくちゃ悪く言うとちょっとミーハーな配役。
『イノサン』原作もグランドミュージカルも好きなので、できれば実力派ミュージカル俳優で固めて欲しかったという想いはあるものの、これはこれでとても楽しみです。
というか宣伝してきちんと集客することがそもそも何よりも重要だしね!
文句ばっかり言うんじゃない
でも本当に好きな漫画で、かつミュージカルももちろん大好きなので熱くなってしまうのはしょうがない。
ただ前述した通り、この配役なら多ジャンルのファンが注目すること間違いなしなので『イノサン』ファンがグイっと増えることを期待してます!
中島美嘉さん歌唱のミュージカル主題歌がCD化されます。原作者の坂本先生による中島マリーのイラストがジャケット。
『イノサンRouge』はミュージカルの予習としてぜひ読むべし!時代背景がわかっていると演出やセリフ回し、さらには役作りへの理解が深まります。
本作は当時のフランス情勢や人々の暮らしについての基礎知識があるかないかで、面白さに大きく差が出ます!
ミュージカルは時間的制約があるので、おそらく漫画ほど丁寧に解説されずに物語がずんずん進行してしまうと予想されます。
『イノサン』も余力があれば読んでおくことをオススメします。筆者的にはRougeよりこっちのほうが面白い。
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