レミゼラブル 観劇レポ 佐藤隆紀 上原理生

2019ミュージカル『レミゼラブル』ついに始動!4/16プレビュー公演感想

2019年4月17日

 

 

ついに始まった!

ミュージカルの金字塔レミゼラブル!世界3大ミュージカルの2019年日本全国ツアーの東京プレビュー公演です。

2019年レミゼ全国ツアーはプレビュー公演が4/15,16,17,18の4日間上演されたのち、4/20から本格始動します。プレビュー公演初日の4/15は都合がつかなかったのでプレビュー公演2日目の4/16公演に行きました。

 

「プレビュー公演」とは

プレビュー公演とは、本番公演日開始の前に数日間リハーサルも兼ねて試験的に行われる公演のこと。試験的とはいえ監督がいきなりカット&駄目だしを始めたりなんてものはなく、実質本番公演となんら変わらない。実際の観客の前で実施する最終確認のような感じ。本番公演より1000円~2000円ほどチケット代が安いことが多いです。

 

上演は18:15からでしたが、上演時間の近くに行くと入り口前がごったがえすのでちょっと早めに行って写真撮影。と思ったら、同じような考えの人が結構いました。奇跡的に誰もいなくなった瞬間でパシャリ。

 

良い天気です

 

うーん、やはり帝劇は華と威厳がある。入り口で既にテンションあがる。シアタークリエのような隠れ家感も好きですが、誰が見てもTHE・劇場!とわかるオーラを放つ帝劇好き。

さて、上演まで時間があったので日比谷シャンテで腹ごしらえ。

 

お客さんのほとんどが『レミゼラブル』かシアタークリエで上演中の『ライムライト』の話をしています。ここは村社会か・・・テナルディエの言うとおり本当に世間は狭いようです。

 

日比谷シャンテのパスタ屋さん「壁の穴」

 

 

ご存知の方も多い思いますが、日比谷シャンテ内のレストランは帝国劇場や東京宝塚劇場など、周囲の劇場での当日公演チケットを提示すれば得な割引やサービスを受けられます。

観劇もできてお料理も安くておいしいなんて、下向け目を合わすなと上司の目を盗んで会社を出てきた甲斐がある。

 

トンネルを抜けるとそこはレミゼだった

 

そしていよいよ開場。入口に入るともうレミゼ一色。さすがにレミゼラブルという演目柄、男性客がかなり多いです。

 

 

そういえば最前列でした。さあいざ開演!



 

感想

プレビュー公演とは思えないほどの熱量でした。いやースゴい!

いやぁ、さすがレミゼラブルとしか言えない。色々と書きたいことはあるけど、レミゼ公演はまだまだ観にいくので今回は今年初出演のキャストの感想のみ今回書いていきます。

 

バルジャン役:佐藤隆紀さん

素晴らしい歌唱・芝居でした。特に製作発表会で歌唱されたBring him homeは賛美歌のような清らかさと柔らかさで見事に歌い上げていました。

なんというか、とにかく優しいバルジャンですね。佐藤さんらしさが存分に出ていました。

 

19年投獄され誰も信用できなくなった孤独な彼であっても、心の奥底には生まれ持った柔らかさや暖かさがあることがひしひしと伝わってくる。そんなバルジャンです。

冒頭のシーンの佐藤バルジャンの頭は、よくバルジャンと聞いてイメージする坊主頭ではなくもじゃもじゃ茶髪でした。坊主のほうが迫力あって好きですけど、茶髪もまあよいでしょう。

 

司教の慈悲により改心したとはいえ19年も罪人として生きていたバルジャンが、どうやって市長にまで上り詰めたのか経緯はミュージカルの中では直接的には描かれていません。しかし、持ち前の人柄でじわじわと市民の信頼や人望を得ていったのだろうということが伝わってくる。

佐藤バルジャンは、行く先々で出会う人々に頼られることに強い説得力を感じるキャスティングだと思います。

 

バルジャンって良い人なんだけど意外と自己中なところがある人物だと考えています。佐藤さん演じるバルジャンは根っからの優しさ故に頭で考える前に体が勝手に動いてしまう、という印象でした。

 

 

ジャベール役:上原理生さん

アンジョルラス役として2011年から参加し、今年2019年公演からジャベール役に抜擢。

最初登場してからは若干緊張しているような雰囲気があったものの、バルジャンとのConfrontationの場面では比較的若い役者である2人のパワーがぶつかる激しいナンバーとして魅せられる!

 

公演を通して模索しながらジャベールを確立させていくのかなと思いますが、何より間違いないことは佐藤バルジャンとの声の愛称がバツグンであること。

 

バルジャンとジャベールは表裏一体。二人が同じメロディーの中で違う歌詞をお互いに重ね合うナンバーなので実は結構聞き取りずらい曲なのです。

しかし、佐藤バルジャンの晴れた日に豊かに実る穂のようなおおらかで豊満な歌声と、上原ジャベールの思いっきり除夜の鐘を鳴らしたような天を割く重厚な歌声が奇妙にもマッチ。歌として調和しつつも、しっかりとそれぞれの歌詞を聞き取れるバランスの良さです。

 

 

加藤和樹さんの公式Twitterより。

1枚目左が佐藤さん、右が上原さん。上原さんはジャベールの実年齢より20歳近く離れているものの、老けメイクがばっちりでございました。舞台メイクの力はすごい。そして晩年のジャベールは白髪交じりのポニーテールでした。

 

 

テナルディエ役:斉藤司さん

4/16プレビュー公演でミュージカルデビュー(しかもいきなり帝劇)を果たしたトレンディエンジェルの斉藤さん。テナルディエ役に斉藤さんが抜擢されたという発表が出た当時は批判の声もかなり多かったように記憶しています。

・なぜお笑い芸人を採用するのか?
・話題集めのためならやめてくれ
・しかもよりによって歴史ある作品で

といった具合です。

 

 

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頑張るっす!! #Les Misérables #テナルディエ #人生勉強 #一流の中に #入ってきます #au revoir!

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結果から言うと、想像していたよりもかなり良かった。いやむしろ無限の可能性を感じた!役者として華があると思ってしまった。

ルックスや歌唱力が飛び抜けて素晴らしい訳ではないのに、なぜだか斉藤テナルディエが舞台にいると目で追ってしまう。この日最も注目を浴びていたキャストの一人だったので、無意識に注目していただけかもしれないけども。

 

テナルディエとして最重要シーンとも言える下水道の場面は見事に演じきっていたと思います。

前半、コメディリリーフとしてお気楽なキャラクターとして描かれる彼も、19世紀初頭の薄暗いフランスをいち市民として地べたを這う様に必死に狡猾に生きてきたのだ、ということを嫌でも実感させられる重要なシーンです。

 

最近、お笑い芸人がミュージカルに挑戦することは結構多いですよね。

2017年、2018年の『キスミーケイト』ではお笑い芸人のスギちゃんがプリンシパルとして出演していますし、2020年には渡辺直美さん主演で『ヘアスプレー』の上演が決定している。

 

これまで筆者が見てきた芸人さんのミュージカル舞台の多くは、"芸人としてミュージカルに参加させて頂いている"という遠慮めいたものを感じました。悪い意味で言えば、予防線を張っているようにも見えてしまう。

 

しかし、齋藤さんはレミゼラブルの重厚な世界に自然に溶け込んでいたように感じます。芸人として観客を笑わせようという気は一切なく、笑わせるとしてもあくまで役であるテナルディエとして。

ひとりの役者として歴戦のキャストたちに揉まれながら必死に技を磨いていくぞ、という気合を受けとりました。

 

深刻な物語を和らげるような滑稽なキャラクターとして描かれながらも、狡猾に、時に器用に大胆に行動するテナルディエと重なる部分を感じます。齋藤さんを採用したことに対して疑問や不満を抱いている人は多いかと思いますが、自分は全力で応援していきたいです。

 

まとめられないまとめ

 

開幕2日目でこの完成度と勢いとパワー!9月の札幌大千秋楽までの半年間でどれほど成熟するのか楽しみでなりません。

 

最前列だったこともあり、カーテンコールが終わって観客がゾロゾロと劇場を退場しだしたとき、舞台の幕の後ろからキャスト全員の達成感に満ちた嬉しそうな声がたくさん聞こえてきました。1番うるっと来た瞬間でもありました。

 

 

レミゼの楽曲を楽しむなら数ある音源の中でもこの10周年記念公演がダントツで素晴らしいのでぜひオススメします!

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