観劇ハウツー

【観劇マナー】意外と知られていないマナー違反とミュージカル独特のお作法

2019年8月1日

 

ミュージカルは明文化されないルールが多い世界です

 

遥か昔から問題になっては注意喚起され、それでもまた発生する観劇マナー違反。

 

近年はSNSの発達や劇場のマナー徹底化などの効果もあってか、昔よりは減ってきた印象です。

観劇初心者の方は”観劇マナー”がどのようなものか調べたり、人に聞いたりしますよね。で、大体出てくるのは

 

「私語厳禁!」

「スマホは絶対に電源切って!」

「前かがみで見ると後ろの人が見えないよ!」

 

こんな感じの内容ですよね。

でもこれらの観劇マナーって、「観劇」というか結構普通のことですよね。映画館にだって当てはまるし。

(”普通の”マナーすら守れない哀れな人々の話は置いておきます)

 

筆者が観劇初心者だったときも一般的な観劇マナーについてひと通り調べました。そして、次に気になったことは

 

HARI
明文化されていない暗黙のお作法があるのでは?ガクブル・・

 

ということでした。

今回は、調べてもなかなか答えが見つからないお作法・暗黙のルールについて5つ解説していくよ。

観劇前から観劇終了まで時系列で説明します。

 

 



 

観劇ビギナーにこそ知ってほしい5つのルール

①定価以上の転売チケットでの観劇はNG

高額転売ダメ、ゼッタイ

 

直接的な「観劇マナー」とは言えないかもしれませんが重要なことです。

 

近年、定価以上で販売するチケットへの取り締まりが強化されています。チケットストリートとか、ヤフオクとか、いわゆる高額転売というやつですね。

 

定価以上の違法チケットを購入するのは絶対にNGです!

 

超超超人気ミュージカルの千秋楽公演なんて10万円台で売られていることもあったんですよ。しかも買う人いるんです。世も末だ。

そんな輩を成敗するために、東宝さんもついに重い腰をあげました。

 

2019年の『レ・ミゼラブル』公演では高額転売が確認された座席のチケットの入場はお断りすると宣言しました。

 

 

いままでは一般良識として高額転売チケットはダメ!とされていましたが、とくに明文化された明確なルールはありませんでした。

ここまでハッキリと公式から声明が出されるというのは「転売チケットなんかで来る客は客じゃない」という強い意思表示でもありますよね。

 

 

席番までしっかりと載せられています。正式ルートで購入したけど「まさか私の席番ないよね!?」と一瞬焦った人も多いはず。

 

いやいや、でもさ。急用で観劇に行けなくなるとかあるじゃん。そういうときどうすればいいのさ

 

という人もいますよね。大丈夫です。実はこの警告文、続きがあります。

 

 

チケトレ」や「おけぴネット」など、公式が認めている定価以下での交換・リセールができる業界公認サイトがあるんです。

筆者も何度か利用したことがありますが、良識ある取引者ばかりですよ。

 

「急用で行けなくなっちゃった!くそー!せめて高額転売して元をとってやる!」

なんて企まずに、これらのサイトを活用してくださいね。

 

これだけは肝に銘じよう

・転売チケットは買わない
・行けなくなったら高額転売せずに交換・リセールしよう

 

 

②ネタバレ会話はOKなの?NGなの?

ネタバレ 見たくない、聞きたくない、話さない

 

観劇においては劇場内でのネタバレ会話は厳禁!!

 

・・・というわけではなんです。いや、厳禁といえば厳禁ですけどちょっと複雑です。

 

例えば映画館で上演前にネタバレ会話なんてしたらめちゃくちゃ嫌がられますよね。血祭にされるかもしれません。

でもミュージカルってそれこそ『レ・ミゼラブル』とか『ミス・サイゴン』のようなグランドミュージカルと呼ばれる有名作は初めて観る人よりも2回目以降のお客さんの方が圧倒的に多いんですよね。

 

「ラストの●●が死ぬシーンが泣けるのよォ~」

「●●のあのシーンの裏切りが大好きで・・・」

 

この手の超有名作の場合は開演前のロビーや座席なんかで、こんな会話が繰り広げられてるなんてしょっちゅうですよ。

 

もちろん、新作ミュージカルのように結末を知っている観客が少ない作品であったり、比較的マイナーな作品なんかはネタバレ会話は当然NGだと思いますし、実際そんな会話している人はほとんど見かけません。

 

というか、グランドミュージカルのような何十年間も再演されている超有名作であっても、ネタバレ会話しないにこしたことありません。

初めて観る人だってたくさんいるだろうし、理由はどうであれ「ネタバレ行為」には変わりありませんから。

 

ですが、ミュージカルにおいては劇場内で平然とネタバレ会話が繰り広げられることが結構あるという事実は知っておいて損はありません。

 

ミュージカルならではのちょっと特殊な文化ですよね。

 

 



 

③手拍子・掛け声はしてもいいの?

コンサートのようにはしゃいじゃダメだよね・・・?

 

ノリの良い音楽を聞くとついつい体が揺れて盛り上がっちゃうし、なんなら掛け声まで出しちゃう。

なんて人多いかと思います。普段、コンサートやライブなんかによく通う人だと”身体を使った盛り上がり方”が染みついてるかもしれません。

 

観劇初心者の知り合いから「ミュージカルでもそういう風に盛り上がってもいいの?」と結構聞かれます。

この問いに対しては必ずこのように答えています。

 

HARI
周りの観客、つまり観劇ツウに身を委ねるんだ

 

どういうことかと言いますと、盛り上がっていいポイントは公演ごとに結構決まってるんです。だから、それをよ~~く熟知した観劇オタクたちに右ならえ右すればよし。

 

 

2つ具体例をあげます。

 

ミュージカル『モーツァルト!』の観劇会の案内にはこのような説明がありました。公式的に盛り上がり推奨の場面が明確に記載されています。

 

おけぴ観劇会の案内より引用

 

そのほかにも、2019年に上演していたミュージカル『ピピン』なんかはサーカスの要素がかなり強い作品なので

「すごいと思ったシーンは遠慮せず思いっきり盛り上がっていいよ!」

という宣言がありました。

 

 

このツイートのおかげもあってか、初日公演から観客の「FOOOOO!」という声援や「ブラボー!」、どよめき、驚き、などなど、拍手以外のエネルギーが充満した公演になりました。パチパチ。

 

とはいえ、

観劇初心者はこのへんの盛り上がりが許可されている公演・場面の勘どころがよくわからないはず。そのため、周りの観劇のプロであるオタクたちに身を委ねるのです。鍛えられた軍隊みたいに一斉に手拍子とか始まりますから、それに乗ればよい。

 

逆に、「ここ盛り上がっていいのかな?」と、判断が微妙なときはやめておいたほうが無難です。

ジャーーーーンっ!と歌唱が締まった直後に銃殺されるシーンとかあるんですよ、そこで「フゥゥ~~~↑」みたいな声出したら場違いにもほどがありますからね・・・

 

 

④感極まって泣いてもいいの?

同じ演目なのに何十回みても泣けるんや・・・

 

私語厳禁は当然ですよね。咳もできるかぎりハンカチなどで対策しないといけないですよね。

携帯電話を鳴らすなんてことは絶対にNG行為。飴玉をこっそり舐めようとして鞄をガサガサするのもダメ。

 

つまり、音が出てしまう行為は基本的にマナー違反となるわけです。もちろん拍手とかは別ですけどね。

 

では泣くことはどうでしょうか。結論から言うと、感極まって泣くこと自体は全く問題ありません。ただし、周りの迷惑にならない泣き方で泣こう!

 

 

様々な劇団のHPには観劇マナーについてのQ&Aがあります。

そこには

「観劇中に悲しいときは隣の人をもらい泣きさせるくらい、思いっきり泣きましょう!」

なんて危ない案内しているところも結構あるんですよ。

 

いや、もちろん芝居や歌唱に感動して泣くのは問題ないですよ。

ただし、ズビズビと音を出して泣くのはできる限りおさえたほうがいいです。

 

めちゃくちゃ感動するシーンになると、会場中にズビッ.....ズビッ....うっ....うぅ....みたいな音がそりゃもう響きまくるわけですよ。

舞台にのめり込んで感激しているわけだし生理現象だし「一切音を出すな!」というわけではもちろんありませんが、舞台を妨げるノイズであることには変わりないです。

 

そのため、ハンカチでおさえるなど対策して周りの妨げにならないようにしたほうがよいです。

 

繰り返しになりますが、感極まって泣くこと自体は全く問題ありません。ただし迷惑にならない泣き方に気を付けましょう。

 

最前列近くなんかになると「感極まって泣いているワタシを見て!!」と言わんばかりに役者へのアピールのような泣き方をする人とか結構います。やれやれ。

 

 

⑤出待ちは基本的にはNG行為

画像はイメージです

 

テレビなんかでミュージカル俳優の密着特集ってたまにありますよね。

で、絶対出てきます。ズラ~~~~~ッと長蛇の列になっている、なんちゃらロードみたいな出待ち列の映像。

 

こういうのを見ていると「あぁ、観劇後って役者の出待ちしていいんだ!」と思いがちですが、基本的に出待ちはNG行為です。

宝塚歌劇団のようにルールを守れば出待ちOKだよ、と伝統的に出待ちに対して寛大であることはかなりのレアケースです。

 

すべての公演で出待ち完全NGにしている役者もいれば「出待ちOKだよ、出待ちしてくれてありがとう」と宣言している役者もいるし、役者によってもスタンスが違います。

 

「出待ち行為」に関してはこれまで様々に議論され、様々な主張があります。そのため、ここでは出待ちのルールを語るつもりはありません。

しかし、出待ち=舞台の世界で許されている楽しみのひとつ!なんてことは絶対にないということだけでも覚えておくとよいです。

 

基本的には、観劇後はあまり劇場の周りにたむろせずに速やかにおうちに帰るのが無難ですよ。出待ちって単純に通行の邪魔だし。

家に帰るまでが観劇です。

 

 

 

以上、5つの明文化されていないかも?暗黙のルールでした。

 

 

結局のところマナー違反って

結局、マナー違反って育ちが悪いだとか良識がないだとかというよりも、単純にそれがマナー違反だと知らなかったからということがほとんどだと思うんです。

 

ただ、今回書いた5つのポイントは公式的に明文化されているわけでもないし、転売チケット禁止以外の4つは100%全部が全部マナー違反ともいえないものが多いですよね。

舞台観劇の世界って、このように何年か浸っていないと見えてこないルールみたいなものが多いです。周りに同じ趣味の人がいないとなかなか人にも聞けないし。

 

今回の記事で少しでも勘どころが掴めると嬉しいです!

 

咳の音量をかなり抑えてくれる吸音クッション。ひとつ持っておくと安心です。

 

 

 

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