楽しみにしていた舞台やミュージカル。急遽行けなくなってしまった!どうしよう
なんてことありますよね。
そんなときどうすればいいのか?また、損しない対処法はあるのか?などなど、ミュージカルオタク目線での解決策を紹介します。
もくじ
前提:キャンセル・払戻しは不可能
チケットは購入が完了した時点からキャンセルや返品はできません。
チケット購入契約が成立したチケットは、会員都合による取替、変更、キャンセルはお受けできません。なお、チケット販売サービスで販売したチケットには、クーリングオフは適用されません。
(チケットぴあより引用)
でも大丈夫!
大手のプレイガイドであればリセール機能を利用できます。
「リセール」とは?
「リセール」では、購入した公演にやむを得ず行けなくなった場合にそのチケットを希望する方に定価にてチケットを再販できるサービスです。
購入したチケットを1枚単位からリセールを行うことができます。決済方法に関係なく、リセールを申し込むことができます。
リセールが成立した際(リセール申込したチケットが他のお客様に購入された際)に、リセール申込時にご登録いただきました口座にご返金いたしましす。
(チケットぴあより引用)
つまり、返品するのではなくチケットが欲しい他の人向けに再販に回すよ、ということです。まあ、ほとんど返品みたいなものですね。
ちなみに、客ではなく主催側のやむを得ない事情などで公演が中止や延期になった場合はきちんと払い戻しされます。
チケットの払い戻しは、公演が中止・延期・内容変更となり、興行主催者が払い戻しの受付を決定した場合に受付いたします 《例》アーティストの急病、天候不良など
(チケットぴあより引用)
空席になるとどうなるの??
空席が生まれることで誰かが困るの?
当日急用で行けなくなってしまい、とくになにも対応せずにいる場合。つまり、ドタキャンした場合です。
「もしかして自分がドタキャンしたせいで劇場や主催は困っているのでは?」と想像するかもしれません。
結論から言うと、まったく影響ありません。自分の席がただ空席のまま開演し、公演が終わったら終演します。
なんて、劇場側や主催者が困ることはないです。
空席とはいえチケットが購入された時点で主催側が儲けが出ているので、そのチケット分が空席になろうと損はないですからね。
空席が生まれようと、劇場側や主催者側が慌てたり困ったりすることはないですが、周囲の観客や役者たちは「あ、空席がある・・・」という残念な気持ちにはなってしまうことは間違いないです。
観客からすれば
こんな面白い公演に空席をつくるなんて、もったいなすぎる!
チケットの競争率が高いから来たくても来れない人がいるのに・・・
と、空席を見つけた観客は思うはず。
筆者も人気公演で空席があるとなんだか空しいような悔しいような気分になりますよ・・・トホホ・・・
役者の立場でも、カーテンコールから見渡した客席に空席があると悲しいはずですし、逆に見渡す限りギッシリとお客様で埋まっていればやりがいがあるはずです。
劇場側や主催者側も空席なんて慣れっこでしょうが、やはり満員御礼のほうが見ていて気持ちがいいことは間違いないはず。収益面や運営面での損はないですが、やはりせっかくの楽しい場の雰囲気は壊してしまうことは間違いないと思います。
空席にする場合、劇場への連絡は必要?
結論から言うと、基本的に不要です。
前述したとおり、劇場側は空席があろうがなかろうが通常通り上演するだけです。
ただし、注意したいのは個人が運営しているような小劇団の公演の場合です。
大手の公演はプレイガイドで購入するようなチケットはコンビニやクレジットカードなどで当日までに決済しますが、この手の規模の小さい公演はほとんどが受付での当日精算です。
つまり、ドタキャンすることが1席分の収益減に確実に繋がってしまいます。
そのため、主催にメールや電話できるのであれば行けなくなったことが決まった時点で速やかに連絡しておいたほうがよいです。
キャンセルの連絡があれば、キャンセル分のチケットを当日券分に回すことができます!つまり、キャンセルによる収益減を防ぐことができます。
逆に連絡もなく行かなかった場合、会場では
「遅れて来るかもしれないから、来た時にいつでも席に案内できるようにしておかないと!」
と、不要な仕事が増えてしまうのです。
収益は減らすが余計な仕事は増やす。うーん、最悪です!
余談ですが、小劇場での公演は当日精算のせいかドタキャン率がものすごく高いんですよね・・・
どうだべか。小劇場での当日精算システムにおいて、どうしてもドタキャンの方や遅れの方がいらっしゃって、結局満員にならなかったり、開演時間が遅れたり。提供する側のシステムももちろん見直す必要はあるけど、「開演時間は待ち合わせ」だと思って遅れるときは事前連絡をお願いしたいです。
— 多田 直人/俳優 (@meganediary) April 26, 2018
最近は当日急に行けなくなった場合の緊急連絡先を明記している劇団も増えてきました。
当日精算の公演でやむを得ない理由で行けなくなった場合はドタキャンせずに必ず連絡しましょう。
行けなくなったチケットを売る・譲る方法
空席になってしまう場合について説明してきましたが、やはり誰かに売ったり譲ったりするほうが金銭面においても気持ち面においても安心しますよね。
売ることができずタダで譲ったとしても、やはり公演に空席をつくってしまうよりはよっぽどマシです。
チケット不正転売禁止法によると、行くつもりで購入したが急病などやむを得ない事情による定価以下での販売であれば不正転売とみなされません。
チケット不正転売法は2019年6月14日から施行され、条文の解釈を巡ってネット上でも論争が起きていました。
法律で規制されているのは定価以上の価格で繰り返し転売することです。つまり、儲けようという意思があるかどうかが肝というわけですね。
①定価を下回る価格であれば有償譲渡は問題ない
②「業」という解釈には色々あるが、基本的に定価を上回れば利益が発生するので業として見なされる。
③よって今まで通り定価以下でTwitterに余ったチケットを流す行為は問題ない。本法はやましい事をしていなければ何一つ差し障りのない法律です。↓
— なぎです...⊿ (@nagi_dmprfm) May 31, 2019
さて本題です!
ここからはチケットを売る方法・譲る方法について具体的な手段を紹介します。
ただし、購入者のみ入場資格のある公演は対象外となります!
1.リセールサイトを利用する!
音楽業界公認のチケトレやおけぴネットなどの公式的に容認されたリセールサイトがあります。
前述したとおりチケットぴあで購入したチケットもチケットぴあの中でリセールできるのですが、ぴあの場合リセールというより返品というイメージのほうが強いんですよね。
しかし、この手のリセールサイト(とくにおけぴネットは)は掲示板のような雰囲気です!
ただし、演劇やミュージカルのチケットの場合はあまりチケトレはオススメできません。演劇やミュージカルに特化したおけぴネットが既にあることだけでなく、チケトレは手数料がかなりかかるんですよね・・・
かつ、本人確認の最大2日かかるため急ぎの場合はあまり使えないです。
公演数・手数料・利便性、全ての点で、圧倒的におけぴネットをオススメします。
(補足)チケトレの手数料
取引手数料
・出品手数料:出品チケット金額の10%
・購入手数料:購入チケット金額の10%
決済システム手数料
・購入したチケット金額の3%
送金システム手数料
・¥380
送料
・¥510
例)1万円のチケットを売る場合:計1890円
おけぴネットはこんな人にオススメ
・SNSをやっていない
・個人間のやりとりはちょっと不安
・手数料はあまり惜しまない
2.SNSを活用する!
SNS、とくにTwitterを活用しよう!Twitter上でチケットの交換先・譲渡先を探している人はたくさんいますので、変に浮く心配は不要です。
しかも、Twitterの場合、特に人気公演であればリツイートで拡散してくれる可能性もあるので、意外とすぐに買い取り手が見つかったりします。
募集Tweetするときは、以下の内容を含めよう!買い取り手にとって知りたい情報が網羅されていると、連絡が来る確立がUPします!
募集Tweetに書くべき内容
例)
・公演名
・日時、時間(昼公演or夜公演)
・価格
→必ず定価以下で!
・枚数
・座種
→「A席センターブロック」など不特定多数に特定されない記載で!
・渡す方法
→郵送、手渡し、など
都合がつかず、行けなくなったため定価でお譲り先を探しています。 DMも解放してますので、お気軽にお問い合わせ下さい!
さらにTwitterでの買い取り手募集のメリットは、DM機能を利用して相手と迅速なやりとりできるところ。
Twitterのアカウントが既にあって、かつ操作に慣れているならTwitterを活用することをオススメします!
Twitter募集はこんな人にオススメ
・SNSが得意
・個人間のやりとりは平気!
・迅速なやりとりがしたい
3.知人に売る、譲る!
最も原始的かつ最終手段である。
舞台観劇はチケットが1万円前後しますから、観劇趣味の知人が周りにいない場合は代金を貰っての譲渡ってかなり難易度が高いです。
いくら知人の頼みとはいえ、対して興味のないことに1万円札が飛んでいくのはさすがにちょっとなぁ・・・と思うはず。
例えば筆者は野球はまったく興味がないのですが、もし知り合いから「観戦の空席を作りたくないから●千円で行ってくれ!」と頼まれたら正直ちょっと辛い。
でももしタダなら、試しに行ってみようかな?という気持ちになるかもしれません。
このように、知人を頼る場合は「とにかく空席をつくりたくないから、もはやお金はいらない!」というチケット代を諦めた最終手段になりがちです。
でもこれって、かなりアリだと思いますよ!
たしかに金銭的には痛いかもしれませんが、譲った友人が「すごく楽しかった!今度は一緒に行こう!」と観劇にハマってくれるかもしれません。
それだけでなく、きっと観た感想をたくさん話してくれますよね。筆者も野球にハマるかもしれませんし。
ネットでの交換や譲渡は相手の顔が見えないので味気ない機械的な取引です。しかし、顔がわかる知人にチケットを譲ることは、このように金銭では語れないメリットがあると思うんです。
知人を頼る手段はこんな人にオススメ
・周りに観劇趣味の知人がいる
・信頼できる人に譲渡したい
・ぜひ公演の感想を聞きたい!
4.当日劇場前でキャンセル待ちしている人に直接譲るのはアリ?
昔はコンサートの会場の前とか最寄り駅の周囲に「チケットをお譲りください」というプラカードを持っている人とかいましたよね。でも最近はあまり見かけません。
というのも、SNSが発達したこともあってチケットの交換や譲渡はほとんどSNS上で行われるようになってしまったんですよ。
なので、わざわざ当日会場の近くに行ってまで粘る人はかなり減っちゃいましたね。加えて、ダフ屋の取り締まりが強化されたのでダフ屋が減ったから譲渡希望の人も減ったのかもしれません。
そのため、当日劇場の周辺でキャンセル待ちしている人を探すことはかなり難しい気がします。
というか、劇場の近くでウロウロしながら譲渡できそうな人に声かけてみたりするのってかなり怪しいです。治安上、やめたほうがいいと思います。
「直前まで誰にも譲れなかった、でも空席は作りたくない!!」という気持ちはわかるんですけどね・・・
さいごに
おさらいになりますが、行くつもりで買ったが急遽行けなくなってしまい、他人に販売・譲渡するときに注意することは
定価以下で売ること!
6,000円のチケットだけど手間賃として10,000円で売っちゃえ・・・なんて企むと、法的に罰せられてしまうので注意です。
なんて思わずに、ぜひぜひ譲渡先を探して空席をつくらない努力をしよう!