石丸幹二 山田孝之 ペテン師と詐欺師

【感想】2019『ペテン師と詐欺師』初日公演 │ 石丸幹二は対福田演出最強の防波堤

2019年9月2日

『ペテン師と詐欺師』初日公演感想!

 

ペテン師と詐欺師の初日公演観てきました。

結果から先に言うと、めちゃくちゃ面白かったです。

 

HARI
観劇レポです!

 

劇場は新橋演舞場

劇場は東銀座にある新橋演舞場です。

 

浅草線東銀座駅 6番出口を出て右を向くとすぐに見つかります

 

駅を出てすぐに見つかるので迷うことはほとんどないと思います。

6番出口を出て徒歩3分くらいかな?早くついてもスタバがあるので時間を潰せます。

 

何やら古風な劇場

 

ついた!

 

劇場の外にお食事のご案内。文化祭みたい

 

なんだか日比谷界隈の劇場とはだいぶ違う雰囲気です。

老舗感だたよう古風なかほりが。

 

劇場内ロビーはお客さんの姿がどうしても映ってしまうので写真は撮りませんでしたが、かなり狭めです。

開演直前はかなり人混みになるので、ゆっくり物販を見たい人はちょっと早めに行ったほうがいいかも。

 

公式サイトより引用

 

見やすさは、総席数に対してこじんまりとしたように感じる建物のつくりになっています。

そのため、2階席や3階席でもわりと見やすいと思います。

 

ただ、2階席と3階席のサイド席はかなり垂直に高い位置なので見切れるシーンがかなりあると思います。

一応モニターは数個ついているのだけど、最後列より後ろにある定点カメラから撮影していると思われるため、あまり頼りになりません。

2階席・3階席のサイド席はあまりオススメできないかな・・・

 

そういえば男性客が多めだった印象でした。日曜日だったこともあるのかな。

3~4割くらい?日比谷界隈よりは明らかに多いです。

「男だけど浮かないかな?」と心配している人がもしいるなら、絶対に大丈夫です!と自信を持って断言できます。

 

ちなみに東銀座駅にもポスターがありました。

 

 



 

公演時間・キャスト情報

<公演時間>

【マチネ】
●12時開演
第一幕 12:00~13:25(85分)
休憩   30分
第二幕 13:55~15:05(70分)

●13時開演
第一幕 13:00~14:25(85分)
休憩   30分
第二幕 14:55~16:05(70分)

 【ソワレ】
●17時開演
第一幕 17:00~18:25(85分)
休憩   30分
第二幕 18:55~20:05(70分)

●18時半開演
第一幕 18:30~19:55(85分)
休憩   30分
第二幕 20:25~21:35(70分)

 

<キャスト>

■プリンシパル

山田孝之 石丸幹二
宮澤エマ
保坂知寿
大和田美帆
岸祐二

■アンサンブル

小原和彦 坂元宏旬
高橋卓士  高原紳輔
堀江慎也  横山敬
横山達夫  家塚敦子
可知寛子  小山侑紀
竹内真里  丹羽麻由美
伯鞘麗名  福田えり

 

<製作>

[劇作・脚本]ジェフリー・レイン
[音楽・作詞]デイヴィッド・ヤズベク
[演出]福田雄一

 

初日公演感想

初日公演の感想です。

物語の結末に関係するネタバレはありませんが、やはり感想ですのでストーリーの内容には触れていますのでご注意を!

 

①これぞダブル主演!

ここまで完璧なダブル主演ものは久しぶりに観た気がします。

山田さん演じるフレディと石丸さん演じるローレンス、二人がお互いの良さを引き出しながら、交互に活躍していく構成。

 

歌・ダンス・笑い・芝居。全てにおいて二人が50%ずつ担当して、合わせてちょうどぴったり100%になっている。

普通のダブル主演ものってどうしてもどちらか一方が注目されがちだったり、実力が明らかに上だったり。なにかとバランスよくいくことって難しいものだという固定概念がありました。

ただ、山田&石丸コンビは個々の持ち味が全く違うからこその相性の良さとでも言うんでしょうか。見事だったと思います!

 

 

観る前は、石丸さんは歌を中心としたミュージカルらしい部分を担当して、山田さんは笑い中心のコメディらしい部分を担当するんだろうと思っていました。

 

実際は石丸さんもかなり笑いに貢献されていたことが予想外だったし、かなり笑えた。紳士でカッコいい石丸さんだからこそ醸し出せるシュールな笑いがある。

たぶん、無理におちゃらけたことをするんじゃなくて、あくまでシュールな笑い担当だったからよかったんだと思う。

 

 

②とにかくストーリーが面白い

そもそも原作映画のストーリーがものすごく評価されているだけあって、今回のミュージカル公演もストーリーがとにかく面白かった。

1幕が終わったあとに、早く2幕を見たい・続きが気になる!!とここまで感じたのは初めてかも?

 

実際、1幕終了直後にロビーでは

「続きめっちゃ気になる」
「あの展開はヤバい」
「このあとどうなるんだろうね」

という会話が飛び交ってしました。

 

原作が映画作品であることもあってか、純粋なミュージカル作品というよりは映画っぽさもあり。

 

ミュージカルって正直、なんかここ冗長だな・早く次のシーンいかないかな、って思うことたまにあるじゃないですか。『ペテン師と詐欺師』はコメディ映画らしいテンポの良さをそのまま舞台に活かしています。

とにかくテンポがいい!

 

1幕は1時間半ありますが、体感時間は1時間ちょいくらいだったかな。

観た人なら「あぁあそこね」とピンとくると思いますが、1幕中盤に突き抜けた面白さを誇るとあるシーンがでてきます。そこからの体感時間はかなり早かった。

というか、それまでのシーンは正直言うとちょっと退屈だったかも?

 

詳しくはネタバレになるので控えますが、途中から「そう来るか!」「え?そう返すの!?」「そうなっちゃうの!?」という怒涛の騙し騙されのオンパレード。

 

幕間いらなくない?ってくらい2幕が待ち遠しい作品。

 

 

③”福田組”感はかなり薄め

ミュージカルの世界観ぶち壊しでおなじみの福田演出ですが、今回は、福田だ福田だ俺だ俺だ俺だァ!!感はかなり薄目だったと思う。

 

『ブロードウェイと銃弾』や『シティオブエンジェルズ』のように、その場の瞬間最大風速の笑いをとることしか狙っていないような構成の福田さんによる演出。

今作の『ペテン師と詐欺師』は良い意味で福田演出っぽさがない作品でした。

 

ただし、やはりメタ発言はかなり多めでした。

原作映画や加賀・市村コンビの公演がどうだったかは知りませんが、もし今回からメタ発言っぽい演出やセリフが追加になったならば、もう少し抑えてほしかったなぁというのが本音。

 

あくまで個人の好みの問題ですが、筆者はミュージカルにおける登場人物のメタ発言があまり好きではありません。

たとえコメディであっても登場人物たちには100%その世界の住人でいてほしい。

 

登場人物からすれば創作でもなんでもない自分の人生だからこそ、必死になっている姿が滑稽でコメディとして面白くなると思うんです。

(『ピピン』のようにメタ発言が効果的な演出になっている作品は別だけど)

 

ただ福田作品あるあるやりすぎの加速が公演日を経るたびに増していくこと間違いなし。

「中の人ネタ」も今後増えていくんだろうなぁ。

ほどよい上品なコメディミュージカルを楽しみたいなら、なるべく早めの日程で観ることをオススメします。

 



 

各キャストの魅力!

山田孝之さん

 

大爆笑をとって終始大活躍ですが、ハイライトとしては石丸さんへの寄り添いかたが絶妙。

今作は山田さん演じる詐欺師見習いフレディが石丸さん演じる熟練の大物詐欺師ローレンスの腕に惚れ込み、弟子入り。しかしひょんなことから5万ドルを巡った詐欺対決をすることに。

 

そして、山田さんの石丸さんへの遠慮のない芝居が本当に良かったと思います。

石丸さんって実力も経験も一流の役者なので、他のキャストと友人の役でも先生と生徒みたいに見えちゃうんですよね・・・

『スカーレット・ピンパーネル』は引率の先生にしか見えないし、2018年の『ジキル&ハイド』の田代さんとの親友設定はさすがに無理があったし。

 

今回の山田さんの詐欺師見習いフレディは、ひらりひらりとかわす優雅なローレンスにイラだちながらも食って掛かっていく役どころ。

だからフレディが変に上品だったり遠慮がちだったらこの作品の魅力半減だな思いました。だからこそ、これ以上なく自然体で芝居する山田さんは対石丸兵器として最強なんじゃないかと。

 

山田さん、色々いいシーンあったはずなんだけど、ループレットのシーンしか思い出せない。観た人ならわかってくれるはず。強烈すぎる。

 

 

石丸幹二さん

 

優雅で上品な雰囲気で金持ちの女性を騙す大人の詐欺師、ローレンス役の石丸さん。いやー、ぴったり。

大人の魅力と余裕がみどころかなと予想していたのですが、涼しい顔して山田さん演じるフレディに実は翻弄されまくってるドジっ子っぷりが最強に魅力的でした。

 

でも、コメディらしい大げさな大慌てやパニックではなくて、あくまでシュールな笑いであるところが良かったと思います。

 

また、やはり大ベテランの主演として作品を一段と上質なものに仕上げてくれたのは間違いなく石丸さんだと思います。

福田演出にありがちな各キャストがハっちゃけまくる俺が俺が状態の「役者ファースト」にならないように防波堤になってくれている。

『ペテン師と詐欺師』が「作品ファースト」として成り立っているのは、石丸さんがカンパニーのオーケストラのような立場でまとめてくれているからじゃないかなと思いました。

 

石丸さん演じるローレンスが全体を仕切ったり場を制圧するようなシーンはないんだけど、石丸さんが優しくふんわりと作品の調和を守ってくれている感じがするんですよね。

 

山田さんが対石丸最強兵器なら、石丸さんは対福田最強兵器なんですかね。

そういった意味でもやはり安定感抜群。ブラボゥ

 

 

ただ、歌唱の面ではちょっと物足りなかったかも。

「時が来た」みたいな超歌い上げスタンディングオベーション!のような曲はないです。基本的にしっとりゆったり優雅な曲調。

 

もちろんそれでも十分すぎるくらい歌ウマなんだけど、超本領発揮モードの石丸さんを知っている人はちょっと物足りなく感じるかもしれません。

 

 

その他のプリンシパル

宮澤エマさんは相変わらず透き通ったクリアな歌唱。でも役どころはだいぶコメディチックです。

エマさん、汚れ役とまでは言わないにしてもかなりハッちゃけた役多いですよね。

 

エマさんはコメディ系の役を全力でいつも演じているので好きです。

観ていて気持ちいいというか、自分を綺麗に魅せることよりも作品に貢献することを第一に考えている感じが伝わってきて。

 

保坂知寿さん。本当にいそうなちょっとヤバめのおばさん役演じたら世界一。

石丸さん演じるローレンスがお金を騙し取りまくっているお金持ちのご婦人なんだけど、思い込みの強い変な人。

歌唱になったとたん、尖った鋭い歌声でバシっとしめてくれるのはさすがのベテラン。

 

大和田美帆さんはローレンスが騙そうとしたオクラホマの令嬢。これまた思い込みが強く、ローレンスとの結婚の手続きを勝手に進めてしまう。

田舎訛り+超早口という人物なのに、まったく嚙まないどころかめちゃくちゃ聞き取りやすかったのがすごかった・・・

ミュージカル女優というよりはテレビドラマや映画中心の活躍のイメージですが、もっとミュージカル出てほしいなぁ。

 

ところでローレンスって本当に一流の詐欺師なんですか?狙う相手全員蓋を開けたらヤバい奴だけど。

 

 

アンサンブル

筆者は可知寛子&福田えりコンビが大好きです。女性アンサンブルといえばこの二人。

笑いに強いお二人がいたからこそ、この作品の魅力の底上げになったはずです。縁の下の力持ちというか、影のMVPというか。

 

伯鞘麗名さんも大好きです。ミュージカル界の女性アンサンブルの中でこの方のダンスが最高にかっこいい。

欲を言えばもうちょっとダンスシーンが観たかった。『スウィート・チャリティ』の伯鞘さん最高です。

 

 

まとめ!

観た人には伝わると思うんだけど、この作品の一番の見どころを書けないことが本当にムズムズする。

直接的でなくそれっぽいことを匂わせても勘がいい人はわかっちゃうし。もうやめときます。

難しいこと考えずに楽しめるミュージカル作品って世にあふれかえってますが、加えてストーリーも抜群に面白いことはなかなかないかも?

迷ってるならぜひ見てほしいです。あ~面白かった!

 

 

オリジナルブロードウェイ版の音源はこちら。オシャレな楽曲たち!

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