観劇ハウツー

【ミュージカル・舞台】役者へのファンレターの書き方と渡す方法!徹底講座

2019年8月5日

 

何よりも想いを伝えられる媒体、それがファンレター!

 

ファンが舞台役者という職業の人に送ることができるものは基本的に2つしかありません。

 

1.盛大な拍手

2.ファンレター

 

「ファンレターを書こう!」と初めて思ったものの、何を書けばいいかイマイチわからない。お作法があるのでは?暗黙のルールは?などなど、疑問がたくさんあると思います。

今回は、ファンレターの書き方・送り方を説明していくよ。

 



 

送る頻度とタイミングは?

まず、そもそも舞台役者へのファンレターってどのタイミングで送るものかということを解説します。

 

送るタイミングは大体こんな感じ

①ファンになったとき
②舞台初日
③舞台千秋楽
④2回目以降の観劇時
⑤役者のイベント
⑥役者の記念日

 

最初にファンレターを書くときはやはりファンになったときが最高のタイミングでしょう!

 

なぜファンレターを書こうと思うほど惹かれたのか、具体的には何の作品で、どこのシーンの芝居や歌唱が魅力的だったか・・・

などなど、何かしらのきっかけがあって「なんなのこの人!!すごい!!」と衝撃を受けたわけですよね。だったら、その時にその感想を伝えるべし!送るべし!

 

初ファンレターは、恥ずかしがっていかにも昔からファンでした風に書くのではなく「●●の作品で歌唱していたXXという曲に感動してファンレターを初めて書きました」と素直に書こう。

役者としても新規ファンが増えたことがわかります。

 

次に、初ファンレターを送った次回。つまり2通目以降です。

基本的には前述のまとめのとおり、舞台の初日や千秋楽など公演についての感想を伝えられるタイミングがやはり多いと思います。

ほかにも、同じ演目の2回目以降の観劇のタイミングであれば、最初に観たときの鮮度の高い感想をお伝えできますよね。

 

あとは、役者の誕生日・イベント・ファンクラブ開設などなど役者固有の何かしらの特別なタイミングですかね。

 

このタイミングは送ってはダメということはないので、基本的に伝えたいことがあるときに書いて送ればいいと思います。

ただ、役者のパーソナルなことよりも役作りだとか歌唱だとか、やはり役者という職業にマッチする内容が書けるタイミングがよいと思いますよ!

 

ファンレターを書くための道具を揃えよう!

いくら熱い想いでも念写はできません

 

さて、送るタイミングは決まりました。

ファンレターを書くためには、当たり前ですが道具が必要です。いくらじーーーーっと見つめようが、超能力者でもない限り文章にしないと想いは伝わりません!

 

用意するもの!

①ペン
②便せん
③封筒
④シール or のり

 

【①ペン】

書くもの!これがないと何も始まりません!

色は黒で、ラメなどでギラギラしていないシンプルなペンであれば何でもよし。簡単に言うと、仕事で使うようなペンであれば大丈夫です。

間違っても目立とうと思ってピンクやら黄色の文字はやめた方がいいです。めちゃくちゃ読みづらいからね・・・

 

逆にきちんとしようとしすぎて万年筆とか筆なんて使わなくていいよ!文章を書いているうちに手が疲れてきちゃうからね。

このペンだと何故か文字を綺麗に書けるっていうペンあるじゃないですか。そのような自分の手に馴染んだ使いやすいペンが一番です。

 

【②便せん】

便せんですが、今はありとあらゆるデザインが手に入りますので逆に何を使えばいいか迷うかもしれません。が、基本的にはシンプルで奇抜でない爽やかなデザインを選んでおけば間違いなし!

 

同じ人物ですよとアピールするために毎回同じデザインのものを使う人もいますし、季節によって変える人もいます。

他には、その時の役や作品の雰囲気に合わせて選ぶ人も多いです。例えば、何かの花や特定の土地が象徴になっている作品であれば、それに似たものを選ぶとか。

 

行の幅については、あまり細すぎないものが良いと思います。細いとどうしても文字が小さくなって読みづらくなるからね。

 

某役者さんは

「内容は何を書いてもいいけど、文字だけは大きく書いてくれ!最近歳をとってきたから小さい文字は読んでて辛い」

と冗談半分で言っていました。

 

枚数ですが、やはり1~3枚ほどに抑えるのがいいでしょう。あんまり多いとかさばるし読むのも大変ですからね。

 

【③封筒】

封筒についてもデザインは便せんと同じ考え方で選べばOKです。シンプルなものがいいです。

 

中には公演の雰囲気やテーマに合わせて自作する人もいます。すごい。

重要なのは、表面に役者の名前を大きく書くこと。そして、裏面に自分の名前を書くことです。

 

そこで疑問に思うことは、自分の名前はハンドルネーム?本名?そして住所は書くべきなの?ということですよね。

まず名前に関しては、どちらでもいいとは思いますがハンドルネームよりも本名のほうが無難だと思いますよ。もし何かあったときのために特定できるという意味でも役者や事務所にとって安心感もあるはずですからね。

いくらファンとはいえ、得体の知れない名前の人からのお手紙よりも、なんとなく素性が伝わる本名のほうがいい気がしません?

 

また、必須ではないですが裏面に作品名やファンレターを出した日付を書く人も多いです。

 

自分の住所については郵送で送る場合は必ず書くこと!ファンレターとか関係なく当たり前ですね。

「自分の住所なんか書くとまるで返事を期待しているみたいなでヤダ」と思う人もいるかもしれません。しかし、住所についても前述したとおり安全面において書いた方が断然いいです。

 

詳しくは後述しますが、郵送以外にも劇場のプレゼントBOXに入れて渡すという方法があります。この場合は自分の住所は書かなくてもいいかもしれませんし、実際書いていない人のほうが多いと思います。

 

【④のり or シール】

手に馴染んだペンで用意した便せんと封筒に書いた!最後の作業は封筒に封をすることです。

郵送の場合はのりがいいです。郵便局で回収やら仕訳けされているうちに剥がれて便せんがポーーンと出てきちゃうと全て水の泡!

 

劇場のプレゼントBOXに入れるときは、剥がれないような大きめのシールでもいいと思います。

ちなみに某役者さんはファンレターは昼公演と夜公演の間の休憩時間に読むことが多いのでシールだとハサミ不要で手ですぐに開けられるので助かると言っていました。

どちらにせよ、意図せず封が空いちゃうことにならないようにことが大事ですね。

 

 

どんな内容を書くべき??

書けば書くほど伝えたいことが増える怪奇現象

 

さて、送るタイミングと書くための道具が揃いました。

ここからが本題です! ズバリ、ファンレターの中身は何を書くべきか。

ざっくりとこんな感じの内容が多いと思います。

 

ファンレターの内容の例!

①挨拶と前置き
・簡単な挨拶

②本題
・舞台を観る前の期待
・舞台の作品自体の感想
・役者の芝居や歌唱の感想

③締めの挨拶
・今後の出演作について
・季節ごとの挨拶もいいかも

 

①挨拶と前置き

全体の2割くらいを占める序文です。

手紙で「こんにちは」は変?とか、「お日柄もよく・・・」なんて堅い?武士?とか色々と考えてしまって、書き出しって結構むずかしいですよね。

 

ファンレターを書くたびに迷うのも時間がもったいないので、自分はこれ!っていう雛形文みたいなのを作っておくと楽です。

○○さん、こんにちは。『(作品名)』へのご出演おめでとうございます。とかが無難ですかね。

あんまり前置きが長いと、くどくなってしまうので2~3行ほどで手短に!

 

②本題

さて、全体の8割ほどを占める本論ですね。

ここは、本当に自分が書きたいこと・役者さんに伝えたいことを失礼のない範囲で書けばいいんです。とはいえ、何でもいいと言われるのが一番困る。

例えば出演舞台の感想は王道だと思います。ストーリーに対する感想だとか、作品のテーマ、衣装や舞台装飾でもいいと思います。

 

作品の感想じゃなくて自分のこと(役者のこと)への感想が欲しいんじゃないの?

 

と迷う人もいるかもしれません。こればっかりは役者さんによるとしか言いようがないです。

「ミュージカルが大好きだから自分のことより作品についての感想もたくさん聞きたい!」という役者さんもいれば、「やっぱり自分の芝居や歌唱について感想を聞きたい」という役者さんもいるし。

 

そして後者の役者さんの芝居や歌唱に対する感想も王道中の王道の感想です。このシーンのこういうお芝居に心打たれた、とか、この歌唱がものすごく感動した!とか。

あとは役作りについて言及することもファンレターあるあるですね。

 

他には、舞台を観る前の期待と実際どうだったかを書くのもありだと思います。役者さんが事前に語っていた見どころを実際に観てどうだったか。(いい意味で)予想を裏切られたか、裏切られたとしたならその理由は。など。

 

 

感想書いていると上から目線の書きっぷりになっちゃうんだよねぇ

 

こういう悩みを抱えている人多いですよね。よーーーくわかります・・・

マインド的な話ですが、評論家でも演出家でもない素人の自分の文章をわざわざ時間を割いて読んでくださっている、という姿勢で書けば絶対に上から目線な文章になんてならないから大丈夫です。

 

SNSやイベントで

「上から目線でごめんなさいとお手紙に書く方が多いですが、全然そんなことないです」

と言ってくれる役者さん、ものすごく多いです。

 

逆に、自分のファンレターが役者さんが頑張る糧やヒントになっているんだ、なんて姿勢で書くと上からの物言いになってしまうかもしれないですよね。

どうしても心配だという人は少し恥ずかしいかもしれないですが書き終えた文章を他人に一度読んでもらうのもありだと思いますよ!

 

③締めの挨拶

締めは全体の1割ほどを占める最後に書くものです。

王道なのは次回の出演作への期待だと思います。「この演目は初めて観るので楽しみです」とか「以前観たことがあるので、○○さんの演じるXX(役名)はぴったりで早く観たいです!」とか。

 

最後の挨拶は季節の要素を取り入れてもいいと思いますよ!

例えば真夏なら「暑さに気をつけて頑張ってください」とか、冬なら「風邪だけにはどうかお気をつけて公演を乗り切ってください」とか。

 

なんて締めていいかわからないよ!永遠に締まんないよ!という人は「お忙しい中、最後まで読んで頂きありがとうございます」がオススメです。THE・無難。

 



 

逆に、何を書かないべき?

当たり前だけど読み手が不快になることは書かないように!

 

絶対NGなのは役者のプライベートを阻害すること。友達じゃないですからね・・・

 

それは当たり前として。

「これは書くべきか書かざるべきか」とよく話題になっているのは自分自身の書いてもいいのかということ。これは賛否両論ある気がします。例えば自分の仕事のこととか普段の生活についてですね。

 

ファンレターはあくまでいちファンとして書くものだから自分のことばかり書くべきではない、という意見はわりと見かけます。いわゆる自分語りってやつですね。

ただ、役者さんによってはご自身のことをたくさん書いてください、と言っている人もいるんですよ。まあファンサービスの一環かもしれないですけどね。

 

どうしても自分のことを書きたい!という人は、さすがに日記みたいな内容だとあれなので、舞台のことに絡めて書くといいと思います。

例えば、「普段仕事が本当に大変なのですがこの作品を観て本当にリフレッシュできました」とか「結婚や出産があってなかなか観劇できませんでしたが最近はできるようになってきて嬉しいです」とかですかね。

 

ただ、筆者としてはやはり自分自身のことはあまり多く語るべきではないかなと思います。役者さんは友達でもなければ、ましてや彼氏彼女ではないわけですから。

 

他には、ダメ出し等のマイナスなことは書かない方がいいです。厳しい評価に日々晒される職業とはいえ、役者さんも人間ですからね・・・

ただ、これもやはり役者さんによると思います。基本的にマイナスなことは書かないに越したことはないですが、「お世辞はいらないから本当のことを書いてほしい。芸を磨くヒントになるから」と公言している役者さんもいるっちゃいます。

 

全部プラスなことだとベタ褒めすぎてなんだかなぁ、なんて思わなくて大丈夫。

ベタ褒めのオンパレードでいいんですよ、だってファンレターだもの。

 

渡す方法

送るタイミングも決まった!道具を揃えて手紙を書いた!さあ、いざ役者の手元に届けよう。

今回は代表的な4つの渡し方を説明するよ。

 

①劇場のプレゼントBOXに入れる

プレゼントBOXはお手紙でぎゅうぎゅう

 

最もメジャーな方法です。

劇場内には役者へのプレゼントやお手紙を入れるBOXがあります。よくプレボって呼ばれます。そこに入れましょう!

 

「手紙ってプレゼントじゃなくない?」いいえ、ここに入れて大丈夫です

 

会場によっては付箋などで自分の名前を記入するひと作業しなければいけない場合もあります。

どこにあるかわからなければ劇場のスタッフさんに聞きましょう。そのときに「お預かりしますよ」とお声がけしてくれるかもしれませんが、個人的には案内されたプレゼントBOXに自分で直接入れることをオススメします。

スタッフに預けたら本人まで届かなかったってことレアケースですがたまに聞くんですよ・・・

 

ちなみに、なぜ本人まで届いてないってわかるのかというと、役者によっては貰ったプレゼントや手紙を後日ブログやSNSにアップすしているんです。もちろん手紙の中身まではアップされないので安心してください。

 

②劇場のスタッフに渡す

劇場の規模によってはプレゼントBOXが設置されていないこともあります。そのときは劇場のスタッフさんに「●●さんへのお手紙です」と言って渡しましょう。

お手紙なんて託したら変な人だと思われないかな・・・なんて心配無用!劇場スタッフさんは慣れっこのはずです。

 

③事務所に郵送する

地方住みなのでなかなか劇場に行けません。という人は役者の事務所に郵送しましょう。

住所は「役者名+ファンレター」で検索すればすぐにヒットします。もし見つからなければ事務所の住所あてに送りましょう。

 

まだ事務所に所属していないアンサンブル役者や、駆け出しの役者に送るときは公式的な郵送先がない場合があります。

こういう場合は役者本人のSNSで「ファンレターはこちらの住所まで」と案内していることが多いので、SNSをチェックしてみましょう。

 

ちなみに、やはりお手紙の内容の鮮度という意味では事務所に送ると少し落ちてしまいます。

役者によっては、ある程度のお手紙の数が溜まったら事務所から「取りに来て」と連絡がくるらしいです。

 

③直接手渡しする

役者の個人イベントなどでは帰り際に役者が一人一人お見送りしてくれることがあります。

 

1分ほど会話できるのですが、この時にお手紙の手渡しOKとされているイベントもあります。

ただし、とくにアナウンスがない場合はやはりプレゼントBOXに入れておくのが無難です。

 

まとめ:何より重要なのは読みやすさ

何百枚もお手紙が届く役者は大変だ

 

今回、初めて舞台・ミュージカルの役者にファンレターを送るとき方法を書きました。王道の書き方・送り方を説明しましたが、別に全て従わなくなって全然OK!

 

やはり最も重要なことは役者にとって読みやすい手紙であることだと思います。

読みやすさというのは単純に文章の構成や文字の美しさもありますし、開けやすく持ち運びしやすい手紙であることもそうですよね。

ファンレターは自分の感想や気持ちを伝えるツールではありますが、その気持ちを受けとる読み手を意識することがやっぱり一番大事!

 

 

最後に余談ですが、

「ファンレターは稚拙な文章でも字が汚くても、気持ちがこもっていればそれでいい」

という意見をよく見かけます。筆者は断固NO!ありえない!です。

 

自分の文章が稚拙だと思ったならば他人に見てもらって推敲することはいくらでもできるし、文字だって練習で1枚書いてみればマシになるはず。

いくら気持ちがこもっていても、その気持ちは読み手には手紙というモノを通してしか伝わらないです。だから見た目とか文章の構成とかってものすごく重要だと思うんです。

 

役者は客商売なので優しい言葉をかけますが、役者によっては1演目で何百枚もファンレターが届くはずです。ただでさえ時間がかかることですから、できる限り読みやすいお手紙のほうがいいよね!

 

ぜひ推敲に推敲を重ねた力作のファンレターを筆者と一緒に目指しましょう!

 

 

おまけ:オススメのレターセットとシール!

筆者オススメのレターセットとシールを紹介して終わります。

 

まずレターセットですが、こちらのアンティーク風のものが超オススメです。アマゾンではベストセラーになっています。

なんといっても、封筒のデザインが超オシャレです。

 

洗礼されたデザインと良質な触り心地

 

ヨーロピアンな雰囲気のデザインで、なんだか「劇場」とか「ミュージカル」って感じしません?

カラーもたくさんの種類が入っているので、例えば青を中心とした舞台衣装の公演中に送るなら青の封筒を選ぶなど臨機応変に送れるんです。

そして、いかにも舞台の小道具に出てきそうなオシャレで重厚なデザインです。便せんも少し厚めの素材でできていて、書いててちょっと気分がいいです笑

 

少し横幅のある封筒

 

正方形っぽい封筒はわりと見かけますが、ここまで横長の封筒ってなかなかないと思います。

手に取っただけで「お?」と目に留まるデザインです。

 

「For you」「Good Luck」「Thank You」など小さくメッセージが入っています

 

続いてシール。このシールもオススメ。

 

ヨーロッパの貴族が使うような歴史映画とかでよく見る便せんについてる封を再現したものです。

シールだけ見るとパッと見は実はちょっと安っぽく見えちゃうんですが、実際に封筒に張るとあら不思議、急に立体感が出てきます。

しかもカラーもたくさんありますよ~。

 

どんなレターセットやシールを買おうかな?と迷っている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

おしまい!

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